一般的なLL.M.留学についての情報はネット上にたくさんありますが、弁理士の留学情報についてはまだまだ少ないように思います。
ここでは、弁理士がアメリカのロースクールにLL.M.留学する際に使えそうな情報を記載しました。[基本的に2008年当時の情報ですので古いです]

 

ロースクール選び

出願のときに頭を悩ませるものの1つとして、「どのロースクールに行くべきか」ということがあると思います。

この判断には、講師陣やカリキュラムの内容、学校の場所や環境、コスト、ランキングなどを考える必要があるので、非常に難しいものだと思います。
最終的にどのロースクールがベストだと思うかは人それぞれだと思いますが、参考までに私が検討したロースクールのリストを掲載しておきます(自分が実際に入学できるかどうかは考慮していません)。知財の中でも特に特許に強そうな学校を選んでいます。

George Mason UniversityのIPコースは「Bar Examの受験資格を得るためのコースではない」と記載されていましたので、Bar Examを受ける予定の人は注意してください。

University of WashingtonFranklin Pierce Law CenterGeorge Washington UniversityWashington University in St. Louisでは、日本の法学士を持っていない方でも入学が認められる場合があるようです。

 

卒業後のOPT

OPTとは、Optional Practical Trainingの略で、簡単に言えば、アメリカの大学卒業後に一定条件下で米国で働くことできる制度です。

ビザの点から言えば簡単に認められますが、一番の問題点は「誰に雇ってもらうか」ということです。
この点、企業や事務所から留学に来ている人は、アメリカの現地企業やローファームにコネクションがありますので(特にお客さんの立場なので)、比較的簡単に就職先を見つけることができると思います。
しかし、私のように一匹狼で留学してしまうと、雇ってくれる企業やローファームを見つけるのは非常に難しいと思います。(雇う側にほとんどメリットがないので)

例 えば、ロースクールでの勉強と並行してネットワーキングをして就職先を見つけることも考えられますが、そもそもロースクールでの勉強で忙しいのでネット ワーキングイベントに参加できませんし、参加できたとしても、よっぽどのアピールポイントがない限り就職先を見つけるのは難しいと思います。特に、現在は 不景気でネイティブの新米弁護士の就職先もないような状況ですので、自力で就職先を見つけるのは至難の業でしょう。

結局、私は、日本でお世話になっている先生にローファームを紹介してもらい、雇ってもらうことができました。
幸いにもそのときはリーマンショックの前でしたが、もしリーマンショックの後だったら・・・無理だったと思います。

というわけで、OPTを考えて留学される方は、留学前に就職先の目星をつけておいた方がよいと思います。

 

自費留学のコスト

自費留学に際して一番頭を悩ますのは何と言ってもそのコストでしょう。

どれぐらいのコストがかかるかは、ロースクールの授業料と家賃によって大きく変わると思います。
なので、留学先のロースクールを決めるときは、カリキュラムだけでなく、コストも十分に検討した方がよいと思います。

都市部では物価も高く、特に家賃は東京よりも高い場合があるので、家賃の相場なども十分に調査しておいた方がよいでしょう。
私が行ったワシントンDCエリアも東京よりも家賃が高かったです。
その他にもいろいろと予定していなかったところで費用がかかったりしますので、予算は多めに見積もっておいた方がよいと思います。

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