ぱてんとさいと

Tribute to J

少し前のことになりますが、以前ワシントンDCで研修していたときに非常にお世話になった特許弁護士の方が不慮の事故で亡くなりました。
そのニュースを聞いたときは信じられませんでしたし、今でも信じたくありません。
ですが、彼にもう会えないということは事実です。
今からちょうど一年ぐらい前にその事務所を訪問したのですが、そのときに会えなかったのが非常に残念です。
当時私が担当していたケースは彼の担当であることが多く、彼から米国特許実務について多くのことを学びました。
現在の私のクレームドラフティング、そして拒絶理由に対する応答のスキルは彼の存在なしには語れないでしょう。
彼には非常に感謝しています。


彼はアソシエートでしたが、USPTOでSupervisory Examinerをした経験もあり、どんな拒絶理由に対しても常にreasonableな考え方をする人だったので、非常に尊敬していました。
彼の考え方は時にはクライアントに対して厳しい見方になることもあったかもしれませんが、そんなところも含めて私は好きでした。
帰国するときの挨拶で「あなたの仕事のスタイルが好きです」と言ったら、ゴッツイ体に似合わず少し顔を赤らめながら「どんなところが?」と聞き返したときの表情が今でも忘れられません。
帰国後も彼の作品はすべて読み、その中で使われている表現を盗みました。
今でもそれらの表現は私の中にとってあります。
彼が亡くなったのを知ってから、彼の表現をなるべく多く使うようにしています。
今後も彼のsoulは少なくとも私の作品の中で生き続けていくことでしょう。
May his soul rest in peace.

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